地方で小さなお店を営む場合、課題の一つに「集客」が挙げられる。人口そのものが少なかったり、人通りがあまりなかったりと、集客しづらい条件が揃っていることが多い。
しかし、工夫してお客様の目を惹き、多くの人々を呼び寄せている繁盛店も多くある。いったいどんな戦略を練るべきなのか? 地方の小さなお店が集客を成功させるためのアイデアを考えてみる。
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地方の小さなお店における集客アイデア
集客の手法としては、例えば、以下のような案が挙げられる。
【1】SNSなどのオンラインを活用した集客
まずすぐに思いつくのは、SNSやホームページ、グルメサイトなど、オンライン上での集客である。お店の立地に関わらず、全国のお客様に向けて発信することが可能だ。アカウントを作成して情報発信するだけでなく、近隣のお店や、地元の情報を発信しているインフルエンサーをフォローし、交流を深めるという手段もある。
また、一度来ていただいたお客様にはLINE公式アカウントやメルマガなどで、定期的な情報発信を行い、つながりを作るのも良いだろう。
もう一つ、オンラインで実践しておきたいのは、MEO対策(Map Engine Optimization)。Googleマップなどの地図上に、お店の情報を表示する手法である。定休日や営業時間はもちろん、メニューや店構え、内観の写真など、情報を豊富に載せておくことで、お客様の関心を惹きやすくする。
【2】チラシや看板などのオフライン集客
地方の経営で大切なのは、やはり近隣住民の方々に知ってもらうこと。チラシを配る、わかりやすい看板を設置するなどといった、オフラインの集客も欠かせない。Webをあまり活用しない層にも、お店を知ってもらうことができる。
ただし、チラシを配る場所によっては許可が必要な場合があるほか、ポスティングを禁止している建物などもある。配布予定地の下調べも重要になる。
【3】ローカルイベントへの参加
地元のお祭りなど、そこに暮らす人々と繋がりを持てるイベントに参加してみる。お店のことを知ってもらうだけでなく、こちらも、地域や住民の方々のことを知ることができ、交流を深められる。
逆に、自らイベントを主催するという手も考えられる。ワークショップや料理教室などのちょっとしたイベントを行い、近隣住民や店舗経営者に参加してもらう。
【4】ローカルメディアとの連携
地方のお店は、ローカルテレビやラジオ、雑誌、フリーペーパーなど、地方のメディアが取り上げ、応援してくれることがある。いきなり掲載してもらうことは難しくても、まずは足がかりとして、地元メディアに目を通してみる、SNSをフォローしてみるなどの、行動を起こすことから始めてみる。
【5】近隣のお店と連携する
近隣のお店や町内会、自治体などと協力し合ってイベントをしたり、コラボ商品やサービスを展開するという手も考えられる。例えば、『一流飲食店のすごい戦略 1万1000軒以上食べ歩いた僕が見つけた、また行きたくなるお店の秘密』(見冨右衛門)では、ご当地グルメの成功事例を取り上げている。
「横手焼きそば」「富山ブラックラーメン」「金沢カレー」といったご当地グルメは、地元の店舗が団結しながらブランド化し、今では全国的に知られる存在となりました。さらに「宇都宮VS浜松の餃子戦争」のように、ライバル関係を打ち出すことで話題性を高めたケースもあります。一方で、「赤羽」「京成立石」のせんべろ(1000円でべろべろに酔っ払えるような酒場)文化のように、特定のエリアの特徴を活かしながら飲食店全体を盛り上げた成功例もあります。
(p.209-210『一流飲食店のすごい戦略 1万1000軒以上食べ歩いた僕が見つけた、また行きたくなるお店の秘密』(見冨右衛門))
スタンプラリーのような、近隣を歩きまわって楽しめるイベントの開催も考えられるほか、大掛かりなイベントでなくても、お店同士でショップカードやチラシを置き合うという手もある。地域全体が盛り上がることは、継続的な集客に繋がるだろう。
集客アイデアと併せて考えておきたいこと
集客の手法はさまざまにあるが、それらを闇雲に実践しても、効果が薄い可能性がある。下記の点も、併せて考えたい。
【1】コンセプトを立てた、丁寧な店づくり
お客様の目を惹くにはまず、自分たちらしい店づくりが欠かせない。コンセプトをしっかり持っているか、それがお店の商品やサービス、店構えなどに反映されているか? 少しアクセスが悪くても行きたいと思わせる魅力を持っておきたい。
地方で経営する場合には、地域の特性を活かした商品やメニューの開発が考えられるほか、「この地域で○○と言えばこの店」というポジションを確立できるように努めるなどのアイデアが挙げられる。
そのほか、接客や店内の衛生管理、レイアウトやメニュー開発など、店づくりのすべては、集客に影響するだろう。お客様のいい印象を持ってもらえる環境作りもまた、大切になる。
【2】自分たちに適した集客方法を探る
いくつか集客アイデアを記してみたが、中でも一番重要なのは、「自分たちに合った集客を実践する」ということに尽きる。例えばSNSが苦手である場合、毎日無理に発信することは大きなストレスになる。思い切ってやめてみるか、投稿頻度を減らす、あるいは別の媒体で似たことができないか試してみるなど、試行錯誤しながら、適した集客方法を探りたい。
あれこれと手を出しても、小さなお店で全てを実践することは難しい。少しずつチャレンジして、難しければ学び直す、やめる、やり方を変えるといったように、カスタマイズできることが望ましいのではないだろうか。
また、自分たちのやりやすさに加え、誰に来てもらいたいか、どんなふうに利用してもらいたいかも併せて考えると、適した集客手法が見つかりやすくなるはずだ。
【3】地道に、継続的に実践する
数回SNSに投稿した、一度チラシを配ってみたなど、少ない回数では集客の効果を実感しづらい。すぐに効果の出るものではほとんどないので、地道に、継続的に実践することが望ましい。効果測定を行うと、結果が見えやすくなり、やりがいにもつながる。
小さなお店では、日々の営業をまわしながら集客に取り組まなければならないため、時間や手間をかけることが、大変に難しい。しかし、少しずつでも実践していくことが、経営を支える大きなピースになるはずだ。
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